Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
山下 利之; 蔵本 賢一; 白数 訓子; 中野 佳洋; 秋江 拓志; 長島 久雄; 木村 康彦; 大道 敏彦*
Journal of Nuclear Materials, 320(1-2), p.126 - 132, 2003/07
被引用回数:10 パーセンタイル:56.43(Materials Science, Multidisciplinary)岩石型燃料の照射安定性を調べるために、2回の照射試験を実施した。最初の試験ではディスク型燃料を、2回目はペレット型燃料を用いた。スエリング,ガス放出率及び相変化を、パンクチャー試験,被覆管外径測定並びに金相試験により調べた。イットリア安定化ジルコニア(YSZ)単相型燃料は、低いガス放出率(3%以下)、無視しうるスエリング及び組織変化など、優れた照射挙動を示した。粒子分散型燃料は、粉末混合型燃料と比べ、スエリングは小さいが高いガス放出率を示した。本照射試験において、スピネルの分解と引き続く組織変化が初めて観察され、これは1700K以上で発生すると考えられる。スピネルマトリクス燃料のガス放出率は、燃料最高温度を1700K以下にすることで、コランダム型燃料と同等までに低減できると考えられる。スピネルマトリクスの照射損傷領域は、YSZ球表面に限定されていることがわかった。
中村 武彦; 笹島 栄夫; 山下 利之; 上塚 寛
Journal of Nuclear Materials, 319, p.95 - 101, 2003/06
被引用回数:2 パーセンタイル:19(Materials Science, Multidisciplinary)3種類の未照射の岩石(ROX)燃料の反応度事故(RIA)時挙動を調べるための試験を実施した。すなわちイットリア安定型ジルコニア(YSZ)単相型,YSZ/スピネル混合型及びスピネル中YSZ粒子分散型ROX燃料をNSRRでパルス照射し、RIA時の燃料破損モード,破損しきい値及びこの影響を調べた。燃料破損は、多量の燃料溶融を伴った破裂破損であった。破損モードの違いにもかかわらず、ROX燃料のしきい値は約10GJmとUO燃料と同程度であった。しかし、ROX燃料の場合溶融燃料の分散が低いエンタルピで発生するため、破損の影響はUO燃料と大きく異なるものであった。過渡加熱条件での燃料構造の変化と材料間の反応について、光学及び電子顕微鏡を用いた観察と分析を行った。
中村 武彦; 草ヶ谷 和幸*; 笹島 栄夫; 山下 利之; 上塚 寛
Journal of Nuclear Science and Technology, 40(1), p.30 - 38, 2003/01
被引用回数:4 パーセンタイル:31.64(Nuclear Science & Technology)3種類の未照射の岩石(ROX)燃料、すなわちイットリア安定型ジルコニア(YSZ)型,YSZ/スピネル微細混合型,スピネル中YSZ粒子分散型、の反応度事故(RIA)時挙動を調べるためのパルス照射実験をNSRRで実施した。ROX燃料はPuを効率良く消費し廃棄するためのオプションの1つとして開発が進められている。ROX燃料はUO燃料に比べて融点が低いため、被覆管の溶融破損が生じる前に燃料の溶融が起こる。このため、燃料破損の影響はUO燃料とは全く異なる結果となった。ROX燃料が破損した際にはかなりの溶融燃料が冷却水中へ放出された。しかしながら、燃料/水熱的相互作用による機械的エネルギ発生は12GJ/m以下の体積当たりのエンタルピ範囲では生じなかった。他方、ROXの破損しきい値は10GJ/m以上であり、UO燃料と同等であった。これらの結果は、物性値の大きく異なる燃料の過渡挙動の相違に関して知見を与えるとともに、RIA時挙動で重要なパラメータを明らかにした。
山下 利之; 蔵本 賢一; 秋江 拓志; 中野 佳洋; 白数 訓子; 中村 武彦; 草ヶ谷 和幸*; 大道 敏彦*
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(8), p.865 - 871, 2002/08
被引用回数:25 パーセンタイル:81.52(Nuclear Science & Technology)余剰プルトニウムの効率的な利用と廃棄のための新しいオプションを提案するため、岩石型プルトニウム燃料とその軽水炉中での燃焼技術に関する研究を行った。岩石型燃料はイナートマトリクス燃料の一種で、安定化ジルコニア,スピネルやコランダムなどの鉱物類似化合物から構成される。重核分裂片による照射損傷を軽減するため、粒子分散型燃料を考案した。照射試験により、スエリング,ガス放出,微細組織変化に関する知見が得られた。岩石型プルトニウム燃料装荷炉心が有する本来的な短所は、ウランやトリウムなどの共鳴物質を添加することで改善され、改善炉心の過渡時における特性は通常の軽水炉炉心と同等となった。反応度事故条件下における岩石型燃料棒の破損しきい値は軽水炉燃料と同等であることが、パルス照射試験により確認された。
木村 英雄; 高野 秀機; 室村 忠純
Journal of Nuclear Materials, 274(1-2), p.197 - 205, 1999/00
被引用回数:7 パーセンタイル:49.7(Materials Science, Multidisciplinary)環境安全性の観点から、岩石型プルトニウム燃焼法の有用性を示すために、同様にプルトニウムリサイクルを前提とするMOX燃料の直接処分と比較評価を行った。評価解析は、ウラン燃料1トンに相当する使用済核燃料を花崗岩岩体に直接処分した場合について、地下水移行シナリオに基づいて実施し、飲料水摂取による個人被ばく線量を算出した。その結果、岩石型燃料の処分に起因する被ばく線量は、MOX燃料に比べ2桁以上低く、本燃焼法の優位性を確認することができた。
木村 英雄; 松鶴 秀夫; 高野 秀機; 室村 忠純
JAERI-Research 97-049, 25 Pages, 1997/07
使用済岩石型プルトニウム燃料は、一般軽水炉の使用済燃料や再処理を伴う高レベル放射性廃棄物と同様に、地層処分されるものと考えられる。ここでは、環境安全性の観点から、岩石型プルトニウム燃焼法の有用性を示すために、同様にプルトニウムリサイクルを前提とするMOX燃料の直接処分と比較評価を行った。評価解析は、ウラン燃料1トンに相当する使用済核燃料を花崗岩岩体に直接処分した場合について、地下水移行シナリオに基づいて実施し、飲料水摂取による個人被ばく線量を算出した。その結果、岩石型燃料の処分に起因する被ばく線量は、MOX燃料に比べ2桁以上低く、本燃焼法の優位性を確認することができた。